選択、そして選択

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この前、昔付き合っていた男の子から連絡がきた。
私が結婚したということを聞いたらしく、おめでとう、という内容だった。

その子とは多分2年半くらいお付き合いしていて、私の両親にも会っていたし、彼の実家にも遊びに行っていた。
いつか結婚するつもりだった。

なぜ別れたのか。理由は簡単で、海外と日本の遠距離恋愛に私が耐えられなくなったから。
その頃、彼は自分の目標を達成すべく、死にものぐるいで異国の地で頑張っていた。
別れた後、私も海外で生活することになるのだけれど、その時はじめて彼が置かれていた状況、孤独や焦りや余裕のなさを身をもって理解した。
けれど、それは彼と別れた後の話であって、遠距離恋愛真っ只中の私は、不安とそれを解消してくれない彼への不満でいっぱいだった。

私がもっと成熟した大人だったら、きっと続いていたかもしれない。
彼をどっしりと受け止められ、信じて待っていられる度量があればよかったのかもしれない。
でも無理だった。

別れようと決めて、それを伝えると、彼は「仕方ないね」と言った。引き止めるでもなく。
その1年後、彼からよりを戻したいと言われた。私はそれを受け入れられなかった。

すべてが選択だ。
いくつもの選択の連続で人生は成り立っている。
選ばなかったほうの人生に何があったのか、そんなこと考えても仕方ない。

彼は見事、自分の目標を達成し、
私は別の人と結婚した。

私たちの選択の結果だ。
たったひとつの、小さな選択の。

#エッセイ #日記 #昔の恋